2019年浮草的ドラマエミー賞
○2019年のドラマ十傑
- いだてん〜東京オリムピック噺〜(NHK・2019年大河ドラマ):●脚
- G線上のあなたと私(TBS・10月期火曜ドラマ)
- 全裸監督(Netflix・8月配信ドラマ):◎▲△演
- ゾンビが来たから人生見つめ直した件(NHK・1月期土曜深夜ドラマ)
- だから私は推しました(NHK・7月期土曜深夜ドラマ)
- 本気のしるし(メーテレ・10月期火曜深夜ドラマ)
(◎:作品 ●:主演男優 ○:主演女優 ▲:助演男優 △:助演女優 脚:脚本 演:演出)
(市原隼人は「おいしい給食」、黒木華は「凪のお暇」「みをつくし料理帖」、高橋和也は「日本ボロ宿紀行」、草刈正雄は「なつぞら」からの十傑作品候補外より選出)
・2019年ドラマ插入歌賞:桜庭龍二「旅人」(テレ東・日本ボロ宿紀行)
【日本ボロ宿紀行】「旅人」 / 桜庭龍二 PV 【テレビ東京】
(まとめリンク)
2019年私的購読マンガベスト10
・第10位…「水は海に向かって流れる」(KCデラックス):水は高きより低きに流れ、奇妙な住人の奇妙な同居も向田邦子的家族の業なるものに向かってゆく、でいいのかな?
・第9位…「かげきしょうじょ!!」(花とゆめCOMICS):背の高いドジっ子主人公が文化祭のオーディションに受かった掲示板を見つめていたとき、物語は一段上に高く美しく成長していた。
・第8位…「さよなら私のクラマー」(講談社コミックス):「今年に入ってからストーリーの展開がなぁ…」と諦めかけていた時、ようやく試合に美しい音色が聴こえてきたかのような感じ。
・第7位…「ノラと雑草」(モーニングコミックス):すべてが絶望の空気で支配されてる中で「彼女は懸命に生きている」。願わくば「生きていた」と過去形にならないように。
・第6位…「個人差あります」(モーニングKC):ジェンダーレスの世界はジェンダーの苦悩で満ち溢れていたという現代の寓話。(それにしてもモーニング本誌からの撤退は電子書籍化の流れとはいえ寂しい限り)
・第5位…「おやすみシェヘラザード」(ビックコミックススペシャル):女子高生が「バーフバリ」2部作で崇め奉り、ジョン・マルコヴィッチのスキンヘッドをこねくり回し、マルコヴィッチの"ダチ"のアレに恐れおののく眠れぬ夜の映画紹介ギャグ漫画。(今年度の隠し球作品にしたがみなさん知ってるよなぁ…)
・第4位…「ランド」(モーニングコミックス):親を襲うJK、神にならんとする村娘、そして元から歪んでいたセカイ。
・第3位…「鼻下長紳士回想録」(FEELコミックス):「私はただ無我夢中で誰かのためにかきたいの!」それは主人公であり作者であり。
・第2位…「血の轍」(ビックコミックス):母親から逃れようと発射する息子のリビドー、息子の下着を見せて服從させようとする美しすぎる母親。
・第1位…「天国大魔境」(アフタヌーンコミックス):閉ざされた安全な世界と開かれたヒルコが巣食う世界、どちらがお好き? (そして今年度の第1位は0.03秒で決着するぐらい簡単明白な選考でした。作品関係者のみなさん日本一遅いタイミングでの授賞ですがおめでとうございまぁ〜す)
2019年度私的購読マンガベスト10-外伝-
○その1 来年もより楽しめそうな作品(ベスト10作品を除く)
・望郷太郎(モーニング KC)
・違国日記(フィールコミックス)
・気分はもう戦争3(だったかも知れない)(漫画アクション5/7号)
○その2 2019年世間の荒波に負けずに無事完結した名作たち
・「ハイスコアガール」(ビッグガンガンコミックスSUPER)
・「響〜小説家になる方法〜」(ビックコミックス)
○その3 今年「惜しかった」作品
・SPY & FAMILY(ジャンプコミックス):面白くなりそうだけど、やはり先陣に『暗殺教室』があるとね…。あれが無い世界ならば私もランキング首位だったろうな…。
・3月のライオン(ヤングアニマルコミックス):美しい画風に繊細なネームなのは相変わらずだが、最近どうも大先人の"ガラ仮"化が進んでいる気がするというか…、今年は今年で大変な1年だったのはわずかばかり先生のツイッターで垣間見えるけれど…。
・吾妻ひでお先生が未来描かれるはずだったコギャル画:様々な依存症患者だったフランスの画家・ユトリロとほぼ同じ齢70手前にして天に召されていったのは無念だが天命だと思うしかないが、45年にわたるロリ顔女子高生たちの制服の向こうに見える現代日本の風俗がこの先見られないと思うと…。ここでご冥福をお祈りします。
○その4 今年度ワースト作品。
・令和元年台風19号、および川崎市市民ミュージアムの管理者。
・授賞理由:古来日本列島では天変地異が毎年のように襲来し、幾多の被害を出している上に、ここ最近の地球温暖化で台風などの気象災害が凶悪化されている昨今を象徴しているかのような"過去類を見ない"台風被害で多摩川が氾濫して、その対応を全く想定できてなかったおかげで川崎市市民ミュージアムの地下収蔵庫で保管されていた現在そして未来価値が高まるはずだった貴重な収蔵品があらかた水没してしまった過失事件を大いに嘆いて今回のワーストに選ばれた。もう川崎市の地下で貴重品を保管するという"愚行"はしちゃいけないな…。