2009年度私的購読マンガベスト10

 おもしろいをどう上手におもしろいと伝えられるのか、この難問を解くためにベスト10形式が発明されたと私は思う。では以下の通りになったおもしろいマンガを紹介する。

 

・第十位…「ちはやふる」(BE LOVEコミックス):少女マンガにコンマ一秒のスポ根がやってきた記念碑的作品

ちはやふる(7) (BE・LOVEコミックス)
 

 

・第九位…「ひまわりっ ~健一レジェンド~」(モーニングコミックス):ウイング関先生と副部長の活躍が見られるのはこの作品だけ 

 

 

・第八位…「モテキ」(イブニングコミックス):銀河鉄道の夜をがなり声で唄う女はなんと幸せそうな顔をするのか。

モテキ(1) (イブニングコミックス)

モテキ(1) (イブニングコミックス)

 

 

 ・第七位…「ママはテンパリスト」(集英社愛蔵版コミックス):ごっちゃんの豪儀でダンディな世界はママのギャク魂を刺激しまくり。

ママはテンパリスト 1 (愛蔵版コミックス)

ママはテンパリスト 1 (愛蔵版コミックス)

 

 

・第六位…「よつばと!」(電撃コミックス):よつばが見た初秋の1日の風景は印象派の世界とさも似たり。

よつばと!  9 (電撃コミックス)

よつばと! 9 (電撃コミックス)

 

 

・第五位…「へうげもの」(モーニングコミックス):奇妙な構図と意表をつきすぎるキャラモデルでも茶器の美は普遍である。 

 

・第四位…「バグマン。」(ジャンプコミックス):漫画家はアシを束ねた個人工場主だと教えてくれたジャンプ漫画。

 

 ・第三位…「虫と歌 市川春子作品集」(アフタヌーンコミックス):イラストレーターが紡ぐ、異質にして繊細な悲しみの空想世界。

 

第二位…「ONE PIECE」(ジャンプコミックス):インペルダウンの脱獄劇は、2009年世界の漫画の中で一番興奮する大作。

ONE PIECE 56 (ジャンプコミックス)

ONE PIECE 56 (ジャンプコミックス)

 

 

 ・第一位…「この世界の片隅に」(アクションコミックス):この漫画の物語・資料・技法どれをとっても圧倒的な銃後漫画。

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

 
 
この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)

 

 

 一位から四位まではすんなり決まったが、そこからは思案と順位付けの放浪が長かった印象あり。日本屈指の権威のないマンガベスト10ですが作者の皆様おめでとうございます。

(19年追記:今となっては不動の名作扱いとなった「この世界の片隅に」。あの時は「読め!」1位ぐらいしか目立ってなかったなぁ~と。あと有名どころだけど「3月のライオン」を当時ランクインしてなかったのは意外だった。あと「虫と歌」は古典バイブルになったので未読の人は急いで読みましょう)