私的テレビ大賞 2019

 

・3月の段階で助演女性タレントはみちょぱ池田美優)がほぼ決定していたが、他は例年通りの激戦だった。次に決まったのが助演男性タレントでの草薙くん、これは春先の加地プッシュに加え、7月の闇営業問題から発するロンハーの臨時アシスタント抜擢の段階でほぼ決まりました。多数が選ぶであろう同僚・弘中アナとのマッチレースを制した印象をもつテレビ朝日・久保田アナが主演女性タレントに選ばれたのが「かりそめ天国」が金曜20時レギュラーに決まった頃の9月ぐらい。直前に弘中さんのオールナイトニッポンRがリスナーのご期待に添えなかったのもあるが、占い通いがばれた5月の貯金もそれなりにでかかった。新人賞はまさかの"出戻り"の鬼越トマホーク、11月の爆笑問題カーボーイで爪あとどころか肉をばっくり持っていったのがデカすぎた。最後迷いながらも安住アナをさしおいて主演男性タレントに選らんだのは志村けんの飲み仲間・大悟、M-1グランプリ直後でお笑いファンが迷わずGyaOに向かう中、しっかり取り残された一般視聴者相手にテレビ千鳥「DAIGO'S キッチン」で笑いをとったことが決定打になった。テレビ裏方賞はアンタッチャブル復活のお膳立てを「リアル」キャスティングから前面に立って陣頭指揮した『全力!脱力タイムズ』の見習いがとれた演出・アリペイであっさり決まった。時間がないのでMVPになったオードリーについて一言、春日の「とんだ大バカ変態野郎」(by 佐藤Mg)で決まり。受賞者の方々おめでとうございます。

 

 

・新番組にはこっちが想定した「ゴールデンに上がれる堅実さと千鳥の色が半々出てるバラエティ」を遥かに上回る千鳥が今やりたいことの"一部"が存分に出せた『テレビ千鳥』が独走状態のままのゴールイン。特番賞は(まだ色々揉める前夜だった)TBSが誇る叡智の2トップ・安住紳一郎×藤井健太郎が初タッグをくんでテレビっ子のツボを終始刺激しまくった『安住紳一郎と2019年上半期のTBS』。番組賞はテレビ局を替えながら「土8」の灯を出川哲朗の天然力とテレ東っぽいゲストとテレ東らしからぬゲストが入り混じりながら受け継がれている『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』が3年目で受賞。年度代表は「充電」と同じ平川プロデューサーによる、eゲーム文化と有吉弘行の最大の持ち味「ノリ」をフル活用しまくった。ゲストの自宅提供頼みだがゴールデン帯番組で今一番「お笑い」をやりまくってる『有吉ぃぃeeeee!』が堂々の受賞を決めた。各番組それぞれ受賞おめでとうございます。

 

  以下各賞の候補などなど(随時更新中)

 

 
(新人賞:鬼越トマホーク)
▼鬼越トマホークの坂井さん(金ちゃん顔)が「金曜日のどっち!?」渋谷の街頭アンケートでバイトの地下アイドル手売り要員として毎回名物されていたのが懐かしいがそれも昨年の話だ。▼実質"2位"となったのが、10月「相席食堂」大分県保戸島で発見されたちーよおじい。又吉さんの地味なロケに何度でも現れてロケどころか番組全体の縦軸になってゆく様は圧巻だった。火曜23時枠になったから特番が組めなくなったけど、できればもう一度「相席」ロケで参加してほしかった。▼平成最後の「星のギガボディ」で誕生して、令和最初の「D.C.GARAGE」と共に爆散したラジオ史上最新のクーデター首謀者ことうしろシティ金子。そこからナウなクラウドファンディングを用いて、世紀の第一回ヘヴィメタル編み物世界選手権でコウメ太夫コスプレで優勝してゆく様はロッキーの如しだった。ただ「星のギガボディ」フィンランド後編はまだ聴いていない。▼元から点数が決めていたどぶろっくを除いて、自己採点で最高位だったのはゾフィーの腹話術師の釈明?会見のネタ。テレビカメラのクローズアップ手法を最大限に"悪用"した映像は、2周目となる水ダウ「腹話術師に説教食らってるとき人形も加勢してきたら…」でのドッキリ映像にも引用されまくっていてゾフィー上田 共々ふくちゃんの未来も明るい。サイトウの「チェだぜ!」はわからない。▼2019年で1番身体が求めているギャグは納言の「街ディス」だった。でっかい公衆便所の座がさるクレームで赤羽から池袋に移ってしまったが、現代の破天荒泥酔芸人・薄幸が放つ"笑いの東京WALKER"に翻弄されっぱなしだった。ただサンドリ歌合戦で泣いちゃったのは乙女な人だなーとゲラゲラ笑いながら思ったけど。
 
(助演女性タレント賞:池田美優
▼結局2019年は「おはたい」で始まり「まあガンバレ」で終わるみちょぱ主導の年であった。こういう時にAbema「業界裏教科書」でほぼ毎回出席してたAbemaTVの優等生だった事を思い出す。そこでの経験が「有吉ジャポン」クズ人間系ドキュメントでの冷徹ガヤと思うと実にしみじみさせる。▼"道端で立ちション○ン"してる国民栄誉賞受賞者界こと元なでしこ代表で1番売れていた丸山さん。日々の時候の挨拶(駄菓子付き)で芸能界を突破して以降が順風満帆な活動ぶり。そんな彼女の「もらい酒みなと旅2」での発言だけでこの位置なので、2020年はより酒飲みトークと編集で全カットされないぐらいの技巧を期待したい。▼2019年1番熱い試合はラグビーW杯でなくて「有吉ぃぃeeeee!」女性ゲストダービーだったと確信している私だが、結局最も強く速くゴールを駆け抜けたのは有吉ガールズ(みちょぱ&にこるん)でなくゲーム好き女優枠で入ってきた石田ニコルとは昨年の段階では見抜けなかった。彼女有吉と田中との"カーブ好き"ラインは本物だし、田中と結婚したら確実に株は上がりそうだが、結局近場の芸能関係者になりそうだよな〜と。▼手の丈が短い"で「二軒目どうする?」マスコットになった磯山さんだが、昨年のビバリー昼ズ金曜日の松村邦洋とのコンビモノマネがようやく世間に実を結んでるようで。1番笑ったのが当然あおり運転カップルなのだが、私の笑いのツボに刺さったのがすべての応対に『ハァァイッ!』で流す神田沙也加モノマネだった。早く浅草界隈に住んで浅草おかみさん会会長の座を狙ってほしい。▼「警視庁・捜査一課長」で地域巡査"木相田蓮子"で全国にほのぼのスティック演技を披露した浜口京子は、AbemaTV「椎名林檎 緊急特番」で公表した「趣味・俳句」という破天荒自由律詩で「かりそめ天国」ロケに用いだした。レスリングから俳句の苦行、いや句業へ移りゆく京子ちゃんと、ストーカー市川と(ドッキリで)結婚すると言い出したら激オコし続け濱口平吾に幸あれ。
 
(助演男性タレント賞:草薙航基(宮下草薙))
▼「チャンスの時間」初めての食レポでの不甲斐なさで最後謎の逆ギレを見せていた草薙くんはこの1年である程度、少なくともロケ中でブチ切れることはなくなったけど寂しいなーと思ったら、つい先日「有吉クイズ」内で有吉の首を締めようとしていた。パロディーとはいえ懐かしかった。▼幕末における欧米留学記を読むような興奮を覚えたさらば青春の光森田の「はじめてのフジロック」ツイート。芸能スキャンダルが起きたら即「あれが先に出たか〜」と匂わせツイートは欠かさないし「ナンチャラ」THE ハプニングコントでは(ドッキリで)暴走する東ブクロに絶妙なブチ切れ寸前の表情を見せたりと楽しみが尽きない。2020年も藤井健太郎とのコラボが楽しみ、見られないけど。▼「しくじり」部門2強の1人目は"加地メタルジャケット"のおもちゃことアルピー平子。冒頭挨拶代わりで「アメトーーク」コアトーク大惨事を佐久間P相手に言われたい放題だった佐久間宣行のANN0をおそらくモンゴル帰りの空路のWi-Fiで聴いたであろう帰国直後の「勇者ああああ」荒ぶる生配信は多分忘れないし。「ゴッドタン」マジギライ・座付き福田卓也からの刺客も多分忘れない▼2強のもう1人はんにゃ金田。酒に飲まれて「民放ラジオ三昧」で大失態、三四郎ANN経由で「ゴッドタン」腐り芸人セラピーで大ハネ、大コケだった新作「スター来日」をテレビ千鳥の力を借りて大ハネ、で最後「新春!千鳥ちゃん」酒飲み大喜利ゲストでまた酒に飲まれてオールカット、と2勝2敗な1年だったと思いきや、「新春!千鳥ちゃん」はいつもの佐久間Pだし、肝心の「スター来日」改良型がルミネで大コケして封印される運びになったので昨年0勝4敗のまま今年俳優イヤーに突入してゆく。▼四千頭身自体も「シンパイ賞」での「都築、失言のせいで魔の温泉宿に2度叱られる」功績があるが、「かりそめ天国」後藤の"実家"ロケが、有吉大好き「ザ・ノンフィクション」漂流家族の雰囲気そのままだったので良かった。名実ともに多忙な売れっ子になったので一人暮らしを始めたようだが、終電までに帰れるのなら一人暮らしのマンションでなく、埼玉の実家に帰れる方針でいてほしい。
 
(主演女性タレント賞:久保田直子アナ(テレビ朝日))
▼「かりそめ天国」と並び主戦場なはずの「ワイドスクランブル」サブサブ枠になんとか納まっていた久保田直子アナ。そうなると昨年大活躍だった"ゴーンのストーカーみたいな密着ヘリ取材"ができなくなる2020年は誰を追っかけるのか?思い切ってベイルートに飛んでヘリコプターで密着取材して、年末の占い三昧でゴーンを見逃した借りを返してみては?▼最近のガールズトークはあけすけな時代になったとはいえ「自分でしてた」とカメラで撮られていることを知った上で宣ったのは相手とのリアルギスギスアングルを軽く上回り2019年最大の衝撃と爆笑を私たちにもたらしてくれた。田中さんは"彼氏"ともども意にそぐわない定職など辞めて、本当に早くモデルプレスなどで話題をふりまくだけの人になってほしいです▼"滝沢カレンが理解すれば、世間の大半が理解される"のコンセプトで秋から始まった「ソクラテスのため息」は今のところスタッフが持ち帰らなかったノートパソコンぐらいしか存在感が薄いけれど、「松之丞カレンの反省だ!」における率直にいって毛嫌いし始めている花田優一VTRのリアクションは悠々と候補に収まるだけの力量を示したともいえる。"100%いいともレギュラー"な彼女の2020年も楽しみだ▼仕事の濃淡でいえばラジオ側のスタッフに明らかに恵まれなかったとはいえ「弘中綾香オールナイトニッポン0」は無尽蔵とみられた可能性の領域を3分の1無くしてしまった。それでも、そこに至る「オードリーのオールナイトニッポン」ゲスト出演、「ひろなかラジオ」の一言人生相談、いつの間にかほぼほぼレギュラー聞き手の座に座っていた「太田松之丞」、そして唯一の正式ホーム番組「激レアさんを連れてきた。」との若林イジリと引く手あまたな活躍だったのも事実。でも「鶴瓶安住の放送局漫遊記」での師匠方への"逃げ"は良かったのかな?▼正式な候補はここまでだが、一応「有吉の壁」でのアシスタントとしてのイジられ方や「東野・岡村の旅猿16」石川県の旅での親友・川田裕美を岡村に推し続ける姿とかでの佐藤栞里は良かったので、補欠候補としてここに書いておく。
 
(主演男性タレント賞:大悟(千鳥))
▼「テレビ千鳥」でのDaigoが決めてだが、「チャンスの時間」での同じ小倉"優香"に執拗に口説こうとする"リアル志村"ぶりであったり、「志村でナイト」放送時間の3分の1近く志村とのフリートークでやり過ごしたり、志村のスニーカーに越前がにの「極」タグを付け始めた話を各所で言いまわったりとする飲み仲間「志村」そのもの芸が面白かった▼「ラジオにおける自己をどう虚飾まみれのテレビに還元できるか?」の壮大なテーマに挑んだ安住アナ。2019年は「ぴったんこカン・カン」同郷・大泉洋相手に悪い進行ぶりをやり続け、それに「どうでしょう」以外で出さないとみられていたシェフ大泉などで対抗する様が面白かった。「2019年下半期のTBS」まだ待ってますからね。▼いつも助演クラスでは常連の域に達しているが、2019年は「チャップリン」シリーズでの"審査芸"が評価されての「THE W」審査員抜擢が"主演"にランクアップできた気がする。直前まで「有吉ぃぃeeeee!」モト冬樹マリオメーカーを見てたので、"卓逸"できたかは今年の審査芸次第なのかなと思う▼で、その「有吉ぃぃeeeee!」の主役こと有吉さん。この番組のみならず様々な縛りが多い「有吉ゼミ」でも徐々に遊びの要素を足してきてるのに注目してほしかったりもする。若者たちから中年たちの星に移行するのを隠さなくなったけど、少なくともあと10年程度は有吉劇場はテレビで見たいなぁとも▼ラジオ初回から"外仕事"としての、(某業界2位の事務所からは)明確なヒールとして口の悪行を重ねている、2019年の松之丞(今年2月から六代目神田伯山を襲名)。「反省だ!」はまだ花田優一ロケを上回る黒い傑作ロケは出ていないが、講釈師太りを晒したフィットネスジムロケは未知の可能性を感じさせる…と書いたら矢野誠一とのバトルとなりそうなので褒めて終わる。
 
(テレビ裏方賞:有田哲平(「全力!脱力タイムズ」総合演出))
▼助演でもなく主演でもなく、"プロモーター"としての「全力!脱力タイムズ」アンタッチャブル復活回の丁寧な裏方仕事ぶりは、いつの日にかドキュメンタリー映画として後世に残してほしい。一般的な映画上映が理想なのだが、Netflixで長時間配信でも構わない。ところで年末以降からの激太り&内藤哲也ばりの無精髭は今年あたり日本版"レスラー"主演への役作りだったら嬉しいな。
 
(MVP:オードリー)(裏MVP:志村けんザ・ドリフターズ))
▼オードリーに関しては、"舞台"に関しては3月の武道館ANN10周年記念ライブが、私が知る限り第六世代芸人全体のキャリアハイなのでは?と思うぐらい秀逸な内容だったし、結局共にその年人生の節目である結婚に至るので双方思うところは同じだったんだろうなと思う(「さよならたりないふたり2019」も同じような達観で成立できてた)▼一応ここだけの"裏年度"は千鳥大悟・シソンヌじろう若手2人のおかげで志村動物園の園長に。コメディアンの芸が衰えると"人間味"勝負なのだが、社会通念上ギリギリ耐えられる領域で志村が志村してたのが面白かったです、(スニーカーに付けている越前がにのタグ)極!