2013年度私的購読マンガベスト10
おもしろいをどう上手におもしろいと伝えられるのか、この難問を解くためにベスト10形式が発明されたと私は思う。では以下の通りになった本年度読んだ面白きマンガを紹介する。(3年前、一昨年、昨年と一緒なのはご愛嬌…そうこれはペーストで…というのをまたもペーストで。マンガの方はちゃんと読んでますのでご安心を)
・第十位…「漫喫漫玉日記深夜便」(ビームコミックス):玉吉先生「戦線復帰」実に嬉しい。(つげ義春調が良い)
・第九位…青い花(Fx COMICS):連載9年目にして無事完結。「2つのエンディング」は共に切ない。
・第八位…千年万年りんごの子(KCx):今の田中相先生に目をそらさないで下さいね。
・第七位…モンクロチョウ(ヤンマガKCスペシャル):青春トラウマ物語では今年一番の出来。「喰う寝る」も絶好調。
・第六位…四月は君の嘘(講談社コミックス月刊マガジン):少年誌組では一番スリリングに読んでました。音楽CDと共に。
・第五位…3月のライオン(ヤングアニマルコミックス):今年も素晴らしき「漫画の基準点」。体調に気をつけて下さい。
・第四位…脳内ポイズンベリー(クイーンズコミックス):恋愛に「6人の心的会議」を徹底してぶつけた傑作。
・第三位…Hatch(Feelコミックス):「独身女性の婚活」という名で善意しかない「親子」の愛執劇を描く。
・第二位…ひばりの朝(Feelコミックス):「いいやひばりだ 夜明けの使者だ」ドン底の世界を描く悪夢。
・第一位…I【アイ】(IKKI COMIX):本年度一番凄まじい連載(「3.11」描写)。あの決着こそが美しい。
2013年度私的購読マンガベスト10-外伝-
○その1 来年度もより楽しめそうな作品(ベスト10作品を除く)
・「わたしの宇宙」(月刊IKKI):まだ1巻しか発売されていないが(連載は佳境に入っている)、一番衝撃を受けた作品(1年ルールがなければ上位だった)。まだ連載に間に合いますよ!
・「フイチン再見!」(ビッグコミックオリジナル):「JIN」「龍」の村上もとか先生で上田トシコ先生の昭和史を描くのだから面白いに決まってる。
・「みどりの星」(ビッグコミックスピリッツ):真造圭伍先生の初長期連載。真造節にSF要素(ただしカエルの世界)が混じるとホントに面白いです。
・「スティーブ・ジョブズ」(Kiss):とにかく前半生は「天才クズ人間」ぶりを徹底して描いたヤマザキ先生の傑作(アップル社に追放されるまで)。後半生の「聖者」ぶりを先生のタッチでどう描いてゆくのか楽しみ。
・「わたしの日々」(ビックコミック):来年92歳の水木しげる御大の男性最長老連載開始は凄いと思います。終わり。(単行本になるのはいつの日なのか…)
○その2 本年度世間の荒波に負けず完結した名作慰労的作品
・「愛…しりそめし頃に…」(ビックコミックススペシャル):藤子不二雄A先生の「まんが道」無事完結(したのですよね?)
「愛…しりそめし頃に…」(12) (藤子不二雄(A)デジタルセレクション)
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・「テルマエ・ロマエ」(ビームコミックス):ローマ史と風呂を平行関係にさせた作品。正直あのヒロインはローマ史において「必要」だったのでしょうか?
・「静かなるドン」(マンサンコミックス):漫画サンデーとともに作品も「一応」完結。(別の媒体で再開するかもしれませんので)
・「GANTZ」(ヤングジャンプコミックス):映画化された作品ですが、あまり読んでいなかったので記録碑として。
・「となりの怪物くん」(KC デザート):雫と夏目ちゃんのキャラクターがよかったです。(全国の「魔性の女」予備軍は要チェック)
○その3 今年「惜しかった」作品
・「さよならソルシエ」(flowers コミックスアルファ):2巻の冒頭の「テーマ」が主軸ならよかったのですが、実はそれが主軸ではなかったという「惜しい」。
・「テラフォーマーズ」(ヤングジャンプコミックス):SF活劇だと思いきや、実は格闘マンガだったという「惜しい」。
・「姉の結婚」(flowers コミックスアルファ):面白い作品ですが、まだ「秘密?」をじらして出さないという「惜しい」。
・「花咲さんの就活日記」(IKKI COMIX):花咲さんのトラウマの根源である「編集長」が、まだ掘り下げていないのではないかという「惜しい」。
・「日々蝶々」(マーガレットコミックス):今年イチオシしたい少女マンガなのですが、主人公すいれん(高嶺ちゃん)よりも小春先輩のキャラクターが活き活きとして好きすぎるのが「惜しい」。
○その4 本年度漫画界でのワースト表彰
・授賞行為&人物:黒子のバスケ脅迫事件とその容疑者
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2012年度私的購読マンガベスト
おもしろいをどう上手におもしろいと伝えられるのか、この難問を解くためにベスト10形式が発明されたと私は思う。では以下の通りになった本年度読んだ面白きマンガを紹介する。
第十位…「海街diary」(flowers コミックス):今年の連載内容は「終わり」への問いかけ。悲しくて深い。
第九位…「人間仮免中」(イースト・プレス単行本):すべてがぶっ壊れた作者の稚拙で崇高な魂の放浪記。
第八位…「アゲイン!!」(週刊少年マガジンコミックス):逃げずに堂々と恋愛青春にぶつかる快作。作品があって作者あり。
第七位…「竜のかわいい七つの子」(ビームコミックス):同一のテーマで様々な型を作り上げた作品。
第六位…「闇の国々」(シリーズ):フランスにて描き続けたBDからの挑戦状。画集扱い。
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第五位…「台風の日-真造圭伍短編集」(ビックコミックス):今年の漫画界を席巻した真造台風、好みはコレ。
第四位…「3月のライオン」(ヤングアニマルコミックス):いじめ問題老いの問題、この国に問い続けた松明の輝き。
第三位…「I【アイ】」(IKKI COMIX):我らの「背後」にあるのは何か?戦慄走る東北土着叙事史。
第二位…「ぼおるぺん古事記」(平凡社書籍):わずか繊細な1本のペンで日本創世記を描ききる意欲作。
第一位…「さよなら絶望先生」(週刊少年マガジンコミックス):「物語の終わり」を考えぬき大胆かつ繊細に描いた大傑作。(19年追記:なのでみなさん探して読みましょう。象の歩みペースで連載中の「スタジオパルプ」も良いんですけどね)